GUIDE発熱外来

安心して受診していただけるよう、「一般外来」と「発熱外来」を分けて診療
2020年2月豪華客船ダイアモンド・プリンセス号船内での新型コロナウイルス感染症クラスターのニュースに全国民が恐怖のどん底に陥りました。
有効な治療方法がなく、ワクチンもない。検温と手指消毒の個人レベルの感染予防ばかりでは限界があります。街中にある医療機関の責務として、地域社会に感染が拡大しないための「発熱外来」の設置・運営は必要不可欠と判断し、2020年10月19日運用を開始しました。
「一般外来」と「発熱・感染症疑いの患者様」の診察と待合室を分け隔てることは、健康者に感染が拡大しないための極めて有効な感染防御対策です。発熱、咳などの風邪症状のある方は、発熱外来を受診していただき症状に応じて必要な検査と治療を実施します。
対象者
感染症の方全員です。発熱があるのは当然ながら、急な頭痛・咽頭痛・咳嗽・鼻汁・倦怠感・食思不振・胃痛・下痢があればまずは感染症が疑われます。
昨年の2月、普通の風邪が新型コロナ感染症だったわけですから、「普通の風邪」という診断名はありません。感度の高い遺伝子検査ができるようになった今、最初に新型コロナ感染症の遺伝子検査を受けるのは常識です。半年足らずの間ですが、1000件近くの遺伝子検査を実施しましたが、新型コロナ感染症陽性者は12件でした。
発熱外来を受診される方の理由の多くは、ご自分がCovid19感染でないことを知りたいということです。もちろん、ほかの感染症検査を実施することで、インフルエンザ、ノロウイルス、溶連菌などの感染症と診断された方は少なくありません。
このように、早期に確実な診断を下すことで、有効な治療が始まり、療養の指導も可能となります。その結果、登園/登校/出社の可否を判断し、家族内あるいは職場において感染症が飛び火しないことが可能となります。
主な検査方法
- 遺伝子検査【A】PCR検査(唾液/咽頭ぬぐい液)結果は、翌日または翌日以降に判明
【B】NEAR法(咽頭ぬぐい液)結果は、15分程度で判明 - 抗原・抗体検査結果は、15分程度で判明
受診の流れ
まず、発熱外来は3密を避けるために予約制です。必ず事前にお電話いただきますよう宜しくお願い申し上げます。
- お電話で予約(0155-58-5077、朝8:45から受付)、症状などの病状の聴き取りと受診時の手順などを説明します。
- クリニック到着後、車内よりお電話いただき、車内でお待ちください。スタッフが発熱外来建屋へ誘導します。
- 必要に応じ検査(遺伝子検査、PCR検査、抗原・抗体検査など)を実施し、結果説明と診察・処方を行います。
- 車内でお薬をお渡しし、お会計を済ませます。
遺伝子検査陽性の場合
当院から、ご本人様と十勝総合振興局医療福祉部新型コロナ感染症対策室に陽性者の氏名・年齢・住所・連絡先電話番号を報告します。
その後、ご本人様には、十勝総合振興局より直接連絡があります。その後、十勝総合振興局担当者の指示に従ってもらいます。
問診票
下記の問診票(PDF)を印刷し記入してお持ちいただくか、問診票フォームから送信していただくと、よりスムーズに受診できます。
※注意)問診票フォームの送信だけでは、予約になりません。事前に0155-58-5077へ電話予約を完了させてから、送信してください。
もりクリニック横に発熱外来診察室を設置
ドライブスルー方式
発熱外来を振り返って
2020年12月から3月までの発熱外来受診者の傾向として、十勝管内において医療機関あるいは介護施設のクラスターが複数連続して発生していることと関連していますが、無症状の職員であっても、Covid-19感染の遺伝子検査をいち早く実施したいという個人/法人/企業からの依頼が増えました。
数は少ないですが、保健所から濃厚接触者と指定された方と同居しているが、保健所からの呼び出しがなく不安な日々を過ごされている事例もあります。
2021年3月に入り、人の移動が増えて、流行地より帰省された方、流行地への出張から帰宅された会社員の方々が、家族や会社に対して感染の潔白を証明したい。あるいは、出張の前後に遺伝子検査の確認を企業やイベント主催者から求められている事例等々です。